これまでテレビのお話をいただくと、いつもお断りをしていました。
当店はお菓子を一人で作っているので、
放送の影響で一時的にたくさんの方に来ていただいても
対応しきれないこと。
とても大切に丁寧に作っているので、大切にしてくださる方に
お渡ししたいこと。
これまでご来店してくださる方は
「友達からもらっておいしかった!」
「友達がいいよっておすすめしてたから」
という方ばかり。
そして、そのお客さんがまた次につないでくれている。
本当にうれしいつながりをみなさんが作ってくださっているのです。
それを大切にしたくて、これまでTVは受けていませんでした。
だからディレクターの方がせっかく来てくださる、といっているけど
やはりお受けできないから悪いなー、と思っていました。
実際、来てくださってからもお断りの方向でお話していたのですが・・・
ディレクターさんのあるひとことがわたしの気持ちを変えて。
「やってみよう」
そこからはあっという間に取材の日がきまり、当日に。
平日・午後・雨、というお客さんの最も少ない条件が重なったけれど(笑)
その分取材をじっくり観察。
カメラマンの方がお菓子を撮るのもとても時間をかけているのですね。
撮影している後ろでじっとみつめる私たち。
この取材は、わたしにたくさんの気づきと学びをくれました。
テレビは受けない、というのは最初に書いた自分の考えだけでなく
これまで見聞きしていたことも大きかったということ。
「やってみないとわからない」と自分で経験していくことを大切にしていたわたしが
いつのまにかやらやらずに「絶対NO!」になっていた。
そしてテレビの取材を受ける、
というわたしにとってありえなかったことを経験して
「結果がどうであれ、この一日はとても楽しかった」
と思えたこと。
これはディレクターさん・カメラマンさん、当日協力してくださった
みなさんのおかげです。
ありがとうございます。
特にディレクターさんは、わたしの色々を聞いてくれて
大変だっただろうなぁ、と・・・
放送内で「ひとりで作られているので多くの人に渡るようにご配慮を」というようなことを言っていただいたおかげで、
混乱もありませんでした。
テレビをみてきてくださったみなさま、ご協力ありがとうございます。
自分たちが『そのときおいしく食べられる』だけ手にしていただいて
うれしいです。
この放送をきっかけにしあわせの環がつながっていきますように・・・